平田良介さんの引退セレモニーが、無事に行われました。
戦力外となってからちょっとゴタゴタがありましたが、良かったの一言。
ここからもう5か月以上が経って、新しいドラゴンズの戦いの中で送り出されるのも良いタイミングだったと思います。
挨拶も感動したし、何より家族も参加してのセレモニーはグッときます。
解説の鹿島さんが「本当に幸せ者だ」としみじみと言っていたのが全てでしょう。
1227試合 1046安打 105本塁打
打率.268 出塁率.350 長打率.414
本人も「期待を越えられなかった」と言っていましたが、確かにもっと期待は大きかった。
しかし、こうやって振り返ると胸を張れる数字だと思います。
何より、17年間も現役を続けてこられたことがその証拠です。
夏の甲子園で1試合3発(+1フェン直)という衝撃的な印象を残して高校生ドラフト1巡目で指名され、大きな期待が膨らんだ直後にヘッドスライディングで大きな怪我。
正直、そのニュースを見た時にはもう期待しないでおこうと思いました。
ドラファンにとって、腕をひねっての大怪我にはトラウマがありました。
そこから見事に復活して、この数字を残したのは素晴らしいの一言。
そして、数字以上に印象に残る選手でもありました。
ダルビッシュから打った日本一を決めたあの試合の決勝犠牲フライ。
初ホームランがサヨナラホームラン。
交流戦での2試合連続サヨナラホームラン。
ファン自身のその時の反応まで思い出せる選手は、当然記憶にも残ります。
平田良介さんは間違いなく記憶に残る選手です。
そして、魅力は打つだけではありませんでした。
守備、走塁。
いわゆる野球脳が素晴らしい選手でした。
戦力外となった後のゴタゴタが象徴的だったように、天然キャラではありましたが本当に守備走塁に関してはクレバー。
腕の怪我があって頭から戻れないので、なかなか盗塁は難しかったと思いますが、次の塁を狙うセンスもあり走力も高く長打で1塁から一気にホームに返るスピードも速かった。
三塁とホームの間で挟まれて、諦めるような場面でも一工夫した動きをして、相手のエラーを誘った場面も印象に残っています。
守備でも、守備範囲、ライナーを地面スレスレで捕る技術、フェンス際の強さ。
全てが上手いなと唸らされる場面が多々ありました。
そして、肩も強くてコントロールが良かった。
肩は強いだけじゃダメで、キャッチャーがタッチしやすい返球ができることが超大切。
凄い勢いの返球で中途半端なバウンドでキャッチャーが弾く。
実況「素晴らしい返球でしたがキャッチャーが弾いてしまいましたー」
これが最悪。捕手の端くれとしては10大イラっとする場面に入ります。
それを平田さんは分かっていて、外から見ていてもキレイで捕りやすい。
それでいて速い返球をする外野手でした。
見た目のイメージに流されずにゴーデングラブ賞に選ばれた時はファンとして嬉しかった。でも1回しか選ばれてないんですね。
これはなかなか1年間通して出ることができなかったから。
入団前の大怪我から始まり、そこから復活したとはいえ怪我との戦いも多い選手でした。
改めて、怪我をしないという能力がどれだけ大切で貴重なものかと実感します。
平田良介さんのこれからの活躍も期待しています。
ひとまず、お疲れさまでした。
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